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原題:Shattered Glass
94分
若くして売れっ子記者として活躍するスティーブン・グラスは、堅苦しくなりがちな雑誌で面白い記事を量産していた。誰もが尊敬し、編集長や同僚までも彼の記事を期待するほどだったのだが、ある記事がきっかけとなり彼の記事は創作ではないかと疑われてしまう。スティーブンは関係者の情報を渡し、身の潔白を証明するのだが……。
本作は実際に捏造記事を特大ニュースかのように書いては評価を得ていた記者、スティーブン・グラスを映画化したものである。正直な話、彼は最初から最後まで怪しい人物だ。本人は上手く振る舞っているつもりなのかもしれないが、あまりにも雑で考えなしの阿呆としか言えない。同僚たちはなぜ一度も疑わなかったのだろうか。
大スクープをどこからともなく入手する天才記者の割にどうも薄っぺらく、そんな人物を無条件に信用する彼らは果たして被害者だろうか。記事を裏付ける調査すらも怠り、たった一人の文章を全面的に信用してしまうというのは職務放棄に他ならない。正しい記事を届けるのが記者の仕事だとすれば、彼らも共犯者といえよう。
これといった捻りもなく、詰めの甘い嘘吐きが大きな嘘を吐いて失脚するだけの映画になっていた。頼りない新編集長が誰よりも真面目で熱意もあった点については意外性もあったが、それだけである。邦題を見て思う。彼は天才か? むしろ馬鹿ではないか? もっと大胆で知的な内容を想像していたせいか、非常にがっかりした。
94分
若くして売れっ子記者として活躍するスティーブン・グラスは、堅苦しくなりがちな雑誌で面白い記事を量産していた。誰もが尊敬し、編集長や同僚までも彼の記事を期待するほどだったのだが、ある記事がきっかけとなり彼の記事は創作ではないかと疑われてしまう。スティーブンは関係者の情報を渡し、身の潔白を証明するのだが……。
本作は実際に捏造記事を特大ニュースかのように書いては評価を得ていた記者、スティーブン・グラスを映画化したものである。正直な話、彼は最初から最後まで怪しい人物だ。本人は上手く振る舞っているつもりなのかもしれないが、あまりにも雑で考えなしの阿呆としか言えない。同僚たちはなぜ一度も疑わなかったのだろうか。
大スクープをどこからともなく入手する天才記者の割にどうも薄っぺらく、そんな人物を無条件に信用する彼らは果たして被害者だろうか。記事を裏付ける調査すらも怠り、たった一人の文章を全面的に信用してしまうというのは職務放棄に他ならない。正しい記事を届けるのが記者の仕事だとすれば、彼らも共犯者といえよう。
これといった捻りもなく、詰めの甘い嘘吐きが大きな嘘を吐いて失脚するだけの映画になっていた。頼りない新編集長が誰よりも真面目で熱意もあった点については意外性もあったが、それだけである。邦題を見て思う。彼は天才か? むしろ馬鹿ではないか? もっと大胆で知的な内容を想像していたせいか、非常にがっかりした。
109分
デヴィッドは麻薬の売人として生計を立てていたのだが、うっかり余計なことに首を突っ込んでしまい、麻薬も金も奪われてしまう。下っ端でしかないデヴィッドは責任を問われることとなり、ボスであるブラッドから、「少量の麻薬を運び出せ」と命令される。成功率を少しでも上げるべく、デヴィッドは家族連れを装っての密輸を計画するのだが……。
他人が集まって家族のふりをする作品は珍しくもなく真新しさもない。薬物に偽装家族。そしてコメディ。それだけではそこまで魅力的ではない。それでも観ようと思ったのは、エマ・ロバーツが気になったからにすぎない。彼女のセクシーなシーンは殆ど無かった(その代わりにジェニファー・アニストンのセクシーなシーンはそれなりにあった)が、キュートな姿は楽しめた。
肝心の内容はといえばベタベタなコメディで、下ネタは控えめ。局部が映ったりポルノシーンがあったりはするものの、コメディを見慣れている方からすれば許容範囲だろう。いや、むしろ物足りなさを覚えるかもしれない。一部シーンを除けば日本のアットホームな家族が視聴することも可能だ。ただキスシーンは少しセンシティブか。下品な作品に慣れて感覚が狂っていないか不安になる。
コメディといえど映画なわけで、麻薬をうまく運べるのかというストーリーが主軸として存在する。そこに偽装家族が家族らしくなっていく過程も含まれるのだが、それもまたベタにしっかりと描かれているのは好印象。感動して涙する人はそうそう居ないだろうが、終わった後の心地よさはなかなかのもの。なんとなく入った定食屋が美味しかったくらいの嬉しさはある。
ただこの映画で一番良かったのはどこかと聞かれたら、それは本編ではなくメイキングにある。映画が終わってからのメイキングはコメディの醍醐味という感覚もあるが、大抵は本編に絡んだネタばかり。本作は最後の最後に本編とキャスト絡みのネタを仕込んであり、そのシーンを撮りたいがためにこの映画を作ったんじゃないかとさえ思ってしまった。
コメディを探していて、海外ドラマや洋画といったものをよく観る人にはぜひ観て欲しい。
デヴィッドは麻薬の売人として生計を立てていたのだが、うっかり余計なことに首を突っ込んでしまい、麻薬も金も奪われてしまう。下っ端でしかないデヴィッドは責任を問われることとなり、ボスであるブラッドから、「少量の麻薬を運び出せ」と命令される。成功率を少しでも上げるべく、デヴィッドは家族連れを装っての密輸を計画するのだが……。
他人が集まって家族のふりをする作品は珍しくもなく真新しさもない。薬物に偽装家族。そしてコメディ。それだけではそこまで魅力的ではない。それでも観ようと思ったのは、エマ・ロバーツが気になったからにすぎない。彼女のセクシーなシーンは殆ど無かった(その代わりにジェニファー・アニストンのセクシーなシーンはそれなりにあった)が、キュートな姿は楽しめた。
肝心の内容はといえばベタベタなコメディで、下ネタは控えめ。局部が映ったりポルノシーンがあったりはするものの、コメディを見慣れている方からすれば許容範囲だろう。いや、むしろ物足りなさを覚えるかもしれない。一部シーンを除けば日本のアットホームな家族が視聴することも可能だ。ただキスシーンは少しセンシティブか。下品な作品に慣れて感覚が狂っていないか不安になる。
コメディといえど映画なわけで、麻薬をうまく運べるのかというストーリーが主軸として存在する。そこに偽装家族が家族らしくなっていく過程も含まれるのだが、それもまたベタにしっかりと描かれているのは好印象。感動して涙する人はそうそう居ないだろうが、終わった後の心地よさはなかなかのもの。なんとなく入った定食屋が美味しかったくらいの嬉しさはある。
ただこの映画で一番良かったのはどこかと聞かれたら、それは本編ではなくメイキングにある。映画が終わってからのメイキングはコメディの醍醐味という感覚もあるが、大抵は本編に絡んだネタばかり。本作は最後の最後に本編とキャスト絡みのネタを仕込んであり、そのシーンを撮りたいがためにこの映画を作ったんじゃないかとさえ思ってしまった。
コメディを探していて、海外ドラマや洋画といったものをよく観る人にはぜひ観て欲しい。