No.153

原題:Jungle
115分

 人は未知の存在に恐怖する。しかし同時に興味も抱いてしまう。好奇心とは常に未知というスパイスを孕んでいるものなのである。主人公のヨッシー・ギンズバーグは現地で知り合った友人2人にガイドの1人を加えた4人でジャングルの奥地へと進む。だが、ジャングルには彼の想像を遥かに上回る危険と恐怖が潜んでいた……。

 魔法を使っている子役のイメージがしばらく付き纏っていたダニエル・ラドクリフがジャングルを舞台に生きる。最初は顔を見る度に妙なイメージがちらついていたものだが、物語が進むにつれて彼はヨッシーにしか見えなくなっていく。こう書くとそれはそれでまた違った意味に受け取られかねないが、心配は杞憂に終わったのだ。

 主な登場人物は4人と少ない上に、終盤はほぼ1人で演出や演技が重要になる展開が続く。このような内容だと俳優によっては間が持たず、演出によっては退屈な時間にもなりやすい。けれどもダニエルの演技は見る者を引き込み、極限状態の人間が見てしまうものを表現することで観客を飽きさせず、より作品の魅力を引き出している。

 作品としては面白く、実話が基になっているとは思えないほど単体の映画として昇華されている。個人的にはおすすめしたいところだが、割とスプラッターな要素もある。未開の部族と『グリーン・インフェルノ』のような展開はないが、動物が悲惨な目に遭うのは間違いない。そういったものへの耐性があり、サバイバルが好きな人には見てほしい。

655文字 編集

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